公務員はコネ採用なのか? 元特別区職員が自分の採用体験から答えます

「公務員になるにはコネが必要なのでは?」

そんな話を聞いたことはありませんか。

私も公務員として働いていた頃、何度か似たような話を耳にしました。

私は昭和57年(1982年)4月、東京都の特別区職員として採用されました。

結論から言えば、少なくとも私自身の採用にコネはまったくありませんでした。

議員に知り合いがいたわけでもありません。

役所に親戚がいたわけでもありません。

もちろん、誰かにお金を渡したこともありません。

普通に採用試験を受け、筆記試験や面接を経て合格しました。

この記事では、40年以上前の話ではありますが、私自身が経験した特別区採用について書いてみたいと思います。

「いくら包んだの?」と親戚に聞かれた

私は裕福な家庭で育ったわけではありません。

大学へ進学できるかどうかも分からない中で故郷の高校へ進み、大学では奨学金を利用しながら卒業しました。

そして公務員試験を受験しました。

合格したとき、多くの親戚や知人は喜んでくれました。

ところが、東京に住んでいた親戚から思いがけないことを言われました。

「いくら包んだの? 大変だったでしょう」

最初は何を言われているのか分かりませんでした。

どうやら、

「公務員になるには議員など有力者への働きかけが必要だ」

と思っていたようなのです。

もちろん、私にはまったく身に覚えがありません。

議員にお願いしたこともなければ、金銭を渡したこともありません。

ただ試験勉強をして、試験を受けただけです。

それだけに、

「世間ではそんなふうに思われているのか」

と驚いたことを覚えています。

特別区だけに合格したわけではなかった

私が受験したのは、特別区だけではありません。

川崎市上級、国家中級、東京都中級、裁判所中級なども受験しました。

幸い、受験した試験にはすべて合格することができました。

それぞれ別の採用試験です。

当然、私はそれぞれの役所に「コネ」を持っていたわけではありません。

この経験だけを考えても、少なくとも私の場合、

合格を決めたのはコネではなく、試験の結果だった

と言っていいと思います。

希望していた区に配属されたわけでもない

特別区の採用でも、印象に残っていることがあります。

当時の私は試験結果にかなり自信を持っていました。

そのため、

「希望している区に行けるだろう」

と思っていました。

ところが、実際に提示されたのは、自分が予想していなかった区でした。

当時の私はかなりがっかりしました。

もし私に有力者とのつながりがあり、それによって何でも希望どおりになる世界だったなら、こんな結果にはならなかったでしょう。

もちろん、これだけで採用制度全体について何かを証明できるわけではありません。

ただ、私自身は試験を受けて合格し、配属については自分の思いどおりにはならなかった。

これが実際に経験したことです。

では、公務員にコネはまったくないのか

ここは分けて考える必要があります。

私は43年間、特別区職員として働きました。

しかし、全国すべての自治体、すべての時代の採用事情を知っているわけではありません。

ですから、

「昔も今も、日本中の公務員採用にコネなど絶対に存在しない」

とまで断言するつもりはありません。

私に言えるのは、自分が経験したことです。

昭和57年に私が受けた採用試験では、少なくとも私は誰かの力を借りることなく合格しました。

そして、その後43年間働くことになりました。

公務員を目指す人に伝えたいこと

もし今、公務員を目指していて、

「自分にはコネがないから不利なのではないか」

と心配している人がいるなら、噂に振り回される必要はないと思います。

少なくとも私は、何のコネもない一人の受験生でした。

それでも複数の公務員試験に合格することができました。

私がやったことは特別なことではありません。

試験に向けて勉強する。

そして試験を受ける。

それだけです。

40年以上前と現在では、採用制度も試験内容も変わっています。

だからこそ、現在の制度については各自治体などが公表している採用情報を確認することが大切です。

ただ、一つだけ私の経験から言えることがあります。

「コネがないから公務員にはなれない」と、受験する前から諦める必要はありません。

噂ではなく、まず自分の力で試験に挑んでみてください。

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