区長あいさつの謎

大きな区の催し物がある場合には、区長があいさつをすることがあります。

催し物に参加した区民の方は、熱心に聞き入ります。

実は、あいさつ原稿は職員が書いていて、秘書課を通じて区長に渡しています。

そのまま読み上げる場合もありますし、アレンジを凝らして読み上げる場合もあります。

区主催の大会でのあいさつ

私も何度か区長あいさつを書いたことがあります。

選管時代が多かった気がします。

集まっているのは、明るい選挙推進協議会の方々。

区の有力者です。

選挙があると、街頭で選挙があることの広報してくれたり、投票所の投票箱の前に座って、投票の公平性を監視してくれています。

その方々が区長あいさつを聞いて、「良い区長あいさつだったわね」と言っているのを聞くと、ちょっと良心が痛んだ経験もありました。

でも、区長に渡された区長あいさつは、あくまで参考です。

区長がそのとおり読むかどうかは、区長の判断によります。

明るい選挙推進協会や都道府県・市区町村の明るい選挙推進協議会は、各選挙管理委員会や社会教育団体等と協力し、一体となって運動を行っています。

            総務省|明るい選挙の推進より引用

必要悪

区長は数多くの会合に出ます。

すべての会合の趣旨や背景を理解するのは、なかなか難しいです。

とんちんかんな挨拶をするよりは、少しはまとまっている方が行政側からみても安心するものです。

区民からみても「区長はキチンと見てくれているんだ」と思えると、今後の協力にも力が入ります。

本当は区長が背景などを調べ上げ、完全に自分の言葉であいさつやお礼をするのが理想ですが、なかなか難しい現状です。

職員時代も「必要悪」と認識しながら、区長あいさつを書いておりました。

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