
私は元公務員の清掃員です。
公務員だった頃、清掃員という仕事をほとんど意識したことはありませんでした。
役所にも清掃員の方はいらっしゃいましたが、私にとっては「建物の風景」の一部にすぎなかったのです。
まさか自分が、その仕事に就くとは思ってもみませんでした。
子どもへの告白
あるとき、子どもに清掃員をしていることを伝えました。
返ってきた言葉は、
「えっ、お父さん、困っているの?」でした。
職業の貴賤を意識したことのない私は、その反応に驚きました。
どうやら清掃員は「困っている人が就く仕事」だと思っているようです。
「じゃあ、マンション管理人は?」と聞くと、
「それなら何となく分かる」とのこと。
子どもは、公務員だった私の職業に、どこか誇りを感じていたのかもしれません。
管理人>清掃員?
マンション管理人は、苦情の請負人だと聞いたことがあります。
住民と管理組合の板挟みにあうことも多いそうです。
一方、清掃員は黙々と一人でできる仕事です。
やることは決まっており、自分で時間配分もできます。
管理人につきものの苦情処理も、基本的にはありません。
――時折訪れる住民の“珍客”を除けば。
(この話は、また別の記事で。)
仕事内容だけを見れば、清掃員のほうが圧倒的に気楽だと私は思っています。
『気がつけば警備員になっていた』(笠倉出版社)を読んで知ったのですが、
世間的なヒエラルキーは「警備員>管理人>清掃員」らしいのです。
公務員時代、住民や内部の人間関係に悩まされてきた私からすれば、むしろ清掃員のほうが“上”に感じられます。
それでも、世間の目は違うのだろうとも思います。
いつまで続けるか
朝2時間の仕事は、生活のリズムになり、わずかでも収入になります。
年金だけの生活にプラスαがあると、気持ちにもゆとりが生まれます。
清掃会社との契約では、75歳が定年とのこと。
社会的にどう見られようと、この仕事を定年までやり遂げるつもりです。
私の身上は、
「楽して細く長く」。
それでいい、と今は思っています。

コメント